いもとようこさんの優しいイラスト。
そのいもとさんの新作は、去年のクリスマスプレゼントに選んびました。
部屋の片付けをし、今日は宿題の音読も聞いて、
夜、久しぶりに絵本の読み聞かせをしました。
そして、電気を消したけど眠れない、
まだ隣でゴソゴソしているオチビさんを背中に、書いています。
あらすじ…途中まで先ほど読み聞かせをしていたのですが、
その音読は私にはムリだと、思います。
ひとりぼっちのカラスにともだちができた。
ともだちに会いに、通う場所がある。そこは、病室。
目の見えない男の子が、今日の出来事や外の不思議をカラスに尋ねる。
カラスは「カァー、カァー」と答えます。
虹をみたことも、外の子供たちのことも。
カラスは、男の子を何よりもだれよりも大切に思っていた。
だから、日に日に痩せていくことも心配していた。
そして欠かさず、毎日病室に会いに行っていた。
男の子のお母さんは、病気を話していないのだが「てんしがむかえにくる」と、
男の子が言うのだと、お母さんが医者に話していたのもカラスは聞いてしまう。
そして、力が入らなくて立てないんだといい、抱きしめてくれた男の子。
かすれた力のない声で、一生懸命生きようとする。
カラスを大切なともだちだと言う。
(すぐそこに、男の子の死が迫っている。
別れがもう、きてしまったと次のページは永遠にみたくない。)
別れが苦しくて、動悸がする。
喉がカラカラになり、
だれかに首をキュッとされているような感覚がぐわんと来て、本を閉じたかった。
抱き締め会う二人。天使がみえるよと、そっとつぶやく男の子。
カラスは、たまらなくてたくさん泣いた。
次の日、男の子は天に召されていくのだった。
カラスは、羽を一枚抜くと男の子に投げて、それを男の子は「てんしのはねだよ」と、
お母さんに最後の力で言い、お母さんに抱き締められて天にむかえられた。
お母さんは、目がみえる。
これは黒い羽。鳥の羽。
外で遊びたいということも叶わず、病室から出られなかった男の子が、
カラスと何を思い過ごしていたか一切描写はありませんが、
息子を励ましてくれていた、その「てんし」をまた大切に思ってくれたのだと、
また、てんしがきたと思えたことで死への恐怖から少しでも、軽くなれたのではないでしょうか。
最後、カラスは男の子へ、
ずっとともだちだよと空を泣きながら離れていくシーンに、打ちのめされました。
途中から無言で並んで読んでいた親子です。
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